CCUSレベルで年収はどう変わる?レベル1〜4の収入と「次のステップ」完全ガイド

CCUSレベル別収入とレベルアップ完全ガイド

建設業で働くあなた、こんな疑問を持ったことはありませんか?

「CCUSのカード色が変わると、実際にどれくらい給料が上がるの?」
「レベルを上げるには、何をどの順番でやればいいの?」
「能力評価ってどこに申請すればいいの?費用は?」

この記事では、国土交通省や厚生労働省の公式情報をもとに、CCUSのレベル別賃金水準の目安と、次のレベルに上がるための具体的な手順・費用・助成金の活用法をわかりやすくお伝えします。

CCUSの4段階レベルとカード色

CCUSでは、技能者一人ひとりの経験年数・資格・就業履歴をもとに能力評価(レベル判定)を行います。その結果はカードの色として可視化されます。

レベルカードの色主な対象者
レベル1経験5年未満・見習い
レベル2経験5年以上・中堅(二級技能士など)
レベル3経験10年以上・職長クラス(一級技能士など)
レベル4登録基幹技能者・高度なマネジメント能力を持つ

現場の入場時にカードリーダーへタッチすることで就業履歴が記録されます。この履歴と取得資格が、能力評価の審査材料になります。職長手当・技能手当の算定基準にこのカード色を活用する会社も増えています。


レベル別の賃金水準(政策目標ベースの試算)

⚠️ この数値は「実際の給与」ではありません。公共工事設計労務単価が100%賃金に反映された場合の政策目標水準の試算値です(週休2日・年間234日勤務を前提)。現場の実際の賃金は地域・会社・景気状況によって異なり、この数値を下回るケースが多い点にご留意ください。

国土交通省の令和4年度調査および設計労務単価データをもとにした全国全分野平均の試算では、以下のような賃金水準の目安が示されています。

レベル賃金水準の目安(全国平均)幅(下位〜上位)
レベル1(白)約438万円374万〜501万円
レベル2(青)約569万円
レベル3(銀)約628万円
レベル4(金)約792万円707万〜877万円

出典:国土交通省「建設キャリアアップシステム等の活用による建設技能者の処遇改善に向けて」(令和4年度)、公共工事設計労務単価

隣のレベルとの差(試算ベース)

  • レベル1 → レベル2:約130万円アップ
  • レベル2 → レベル3:約59万円アップ
  • レベル3 → レベル4:約164万円アップ

数値上はレベル3→4の差が最大ですが、実務的にはレベル2→3(一級技能士の取得)の壁の方が乗り越えるのが難しいと経験者に語られることが多いです。レベル4は対象者が限られるため、会社のサポートや申請タイミングも重要になります。

職種別のレベル4賃金水準(試算参考値)

職種設計労務単価ベースの参考値(中位〜上位層)
機械土工712万〜890万円
型枠708万〜863万円
建設塗装703万〜858万円
とび697万〜851万円
鉄筋696万〜849万円
電気工事625万〜769万円
配管612万〜754万円

※ 各職種の設計労務単価をもとに中位〜高位層の賃金水準を試算したものです。実際の年収は会社・地域・景況によって大きく異なります。
出典:国土交通省 職種別公共工事設計労務単価、労働開発研究会資料

地域によって賃金水準は大きく変わる

設計労務単価は地域ごとに異なります。同じ職種・レベルでも、活動している地域の単価を基準に考えることが重要です。

都道府県普通作業員の設計労務単価(令和7年度)設計労務単価ベース年収換算(234日)
東京都26,800円約627万円
大阪府23,300円約545万円
宮城県22,900円約536万円
鳥取県17,000円約398万円

※ いずれも設計労務単価をもとにした参考値であり、実際の手取り賃金ではありません。
出典:国土交通省「令和7年度公共工事設計労務単価」


能力評価(レベル判定)の申請方法

対象職種は68以上

能力評価を申請できる職種は2026年3月時点で68職種以上。2026年2月からは「道路等法面保護工事」も加わり、対象拡大が続いています。

とび、電気工事、鉄筋、型枠、配管、左官、建設塗装、建築大工、機械土工、土工、橋梁、造園、コンクリート圧送、防水施工、トンネル、海上起重、内装仕上、解体、基礎ぐい工事、消防施設、タイル張り、建築板金、ダクト、保温保冷、冷凍空調、住宅建築関連、斜面防災、都市トンネル など68職種以上

出典:国土交通省「建設技能者の能力評価制度について」

申請先となる評価実施団体は職種ごとに異なります。自分の職種が対象かどうかは、国土交通省のページで確認できます。

申請の基本的な流れ

  1. CCUSに技能者登録(インターネット申請 or 認定登録機関窓口)
  2. 現場で就業履歴を蓄積(入場時にカードリーダーへタッチ)
  3. 各職種の「能力評価実施団体」へ申請(申請先は職種ごとに異なる)
  4. 審査・認定 → カード更新

申請先の評価実施団体は職種ごとに異なります(例:とびは全国とび・土工工事業協同組合、鉄筋は鉄筋技能士会 など)。会社が申請を代行するのが通常の流れです。

CCUS技能者登録料(参考):
インターネット申請:簡略型 2,500円 / 詳細型 4,900円
認定登録機関窓口:詳細型 4,900円
出典:CCUS公式サイト https://www.ccus.jp/p/about


ワンストップ申請で最初からレベル2〜4を取得する方法

通常はレベル1(白カード)からスタートして後からレベル判定を申請しますが、2024年4月から「ワンストップ申請」が始まり、CCUS技能者登録と能力評価申請を同時に行えるようになりました。

項目内容
対象新規にCCUS技能者登録する方(既登録者は対象外)
申請方法事業者(会社)による代行申請のみ(インターネット申請)
効果レベル1(白カード)を経ずに、レベル2〜4の色付きカードを直接取得できる

費用の目安

費用項目金額
技能者登録料(詳細型)4,900円
能力評価申請手数料3,000円
合計7,900円

申し込みはCCUS公式サイトのワンストップ申請ページから。会社に相談してから申請してください。

※ 申請手数料についてはキャンペーン支援が行われる場合があります。最新情報はCCUS公式サイトでご確認ください。

出典:CCUS公式サイト「技能者登録と能力評価の同時申込(ワンストップ申請)」https://www.ccus.jp/p/onestop


各レベルに上がるための要件と具体的アクション

レベル1 → レベル2(白 → 青)

目安:5年以上の経験+二級技能士などの資格

  1. CCUSに登録し(ワンストップ申請なら登録と同時に申請可)、現場で就業履歴を積む
  2. 職種に応じた二級技能士の取得を目指す(例:とび2級、型枠施工2級など)
  3. 社会保険(雇用保険・健康保険・年金)への加入を確認・整備する
  4. 会社に依頼して能力評価実施団体への能力評価申請を行う

新規登録の方はワンストップ申請を活用すると手間が大幅に減ります。

レベル2 → レベル3(青 → 銀)

目安:10年以上の経験+一級技能士などの資格+職長経験

  1. 一級技能士の取得が最重要(例:とび1級、鉄筋施工1級、建築大工1級など)
  2. 職長・安全衛生責任者教育の受講(職長として現場に立つ前提として必要)
  3. 現場での職長としての実績(工程管理、作業指示、安全管理)を積む
  4. 就業履歴を10年分蓄積されていることが審査の前提

仕上げ・内装系の職種(塗装、左官、大工など)は一級技能士の難易度が高いため、早めに受験スケジュールを計画しましょう。

レベル3 → レベル4(銀 → 金)

目安:登録基幹技能者の資格取得+高度なマネジメント能力の実証

  1. 登録基幹技能者講習の修了と認定が必須(例:登録とび基幹技能者、登録鉄筋基幹技能者、登録型枠基幹技能者 など)
  2. 複数の業者や職種をまたいだ現場全体の調整・工程管理の実績
  3. 元請企業との折衝・現場の安全統括など管理能力の発揮
  4. 登録基幹技能者の資格取得後、能力評価申請を会社経由で行う

レベル4は「現場で最も腕のいい職人」ではなく、「現場全体を束ねる職人のリーダー」です。


CCUSレベルアップ完全ガイド インフォグラフィック(レベル別アクションマップ・賃金アップの仕組み・良い循環の作り方)

CCUSのレベルが賃金に反映される仕組み

国土交通省が手当支給事例を公開・水平展開を推進

CCUSのレベルに連動した手当支給(技能手当・職能手当)は、元請ゼネコンを中心に広がっています。国土交通省は「CCUSの能力評価に応じた手当支給の取組例」(PDF)を公式に公表し、先進事例の水平展開を積極的に推進しています。

「レベル2に昇格したら月1万円」「レベル4は月5万円上乗せ」というような形で、能力評価結果を給与に直結させる仕組みが各社で構築されつつあります。

→ 国土交通省の手当支給取組例 PDF:https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/content/ccus_roumuhi_teate.pdf

出典:国土交通省「建設技能者の能力評価制度について」https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/totikensangyo_const_fr2_000040.html

公共工事では元請が加算を受ける仕組みも

国土交通省の直轄工事や地方自治体の発注工事では、CCUSの活用に積極的に取り組む元請業者が増えています。技能者のCCUS登録・就業履歴管理を整備している協力会社は、元請から高く評価されるケースも出てきています。

登録することで処遇改善につながりやすくなる

就業履歴と資格を可視化することで、会社が賃金を決める際の客観的な根拠が生まれます。転職・独立の際にも、自分のキャリアを第三者が認めた形で提示できるため、交渉力の向上が期待できます。CCUSへの登録は、あなたの積み上げてきた経験を数値で証明するための積極的なキャリア投資です。


レベルアップに使える助成金

資格取得や訓練に費用がかかる場合でも、厚生労働省の助成金制度を活用することで実費を抑えられます。いずれも事業主(会社)が申請する制度です。

① 建設労働者技能実習コース(建設特有の助成金)

対象雇用する建設労働者に技能向上のための実習を有給で受講させた事業主
助成内容訓練経費の一部+訓練期間中の賃金の一部
活用例技能士受験対策訓練、登録基幹技能者講習への参加など

② 建設キャリアアップシステム等活用促進コース(CCUS専用の助成金)

対象CCUSの活用を促進するための取組を行った事業主
助成内容CCUSの登録費用・体制整備費などに対する助成
備考人材確保等支援助成金の一コースとして設けられている

③ 人材育成支援コース(人材開発支援助成金)

対象職務に関連した知識・技能を習得させるための訓練を実施した事業主
助成内容訓練経費の一部+訓練期間中の賃金の一部
特典賃上げや資格手当の支払いで賃金を上昇させた事業主は助成額が割増

会社に対してこれらの助成金の活用を提案することも、個人としてできることの一つです。会社が助成金を受けながら訓練費用を負担してくれるケースもあります。

出典:厚生労働省「建設事業主等に対する助成金(人材開発支援助成金 建設系コース)」https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kensetsu-kouwan/kensetsu-kaizen.html
出典:厚生労働省「人材開発支援助成金(人材育成支援コース)」https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/d01-1.html


まとめ:今日からできる3つのアクション

  1. まだ未登録なら、会社に相談してCCUSに登録する
    ワンストップ申請を使えば技能者登録と同時にレベル判定の申請もできます。費用の一部が支援されるキャンペーンが実施されることもあるため、最新情報をCCUS公式サイトで確認してから申請しましょう。
  2. 次のレベルに必要な資格を調べ、受験計画を立てる
    レベル2なら一級技能士、レベル3なら登録基幹技能者が目標です。職種の講習スケジュールを確認し、今期・来期の受験計画を書き出してみましょう。助成金の活用も会社に相談してみてください。
  3. 現場打刻を毎日習慣化して、就業履歴を積み上げる
    経験年数はあとから遡れません。今日から積み上げることがキャリアの基盤になります。

📊 参考情報:就業履歴の蓄積について

就業履歴の打刻方法

  • カードリーダーのある現場:ICカードをかざして記録
  • カードリーダーのない現場:スマートフォンアプリ「建レコ」を活用(ログイン:https://www.auth.ccus.jp/KenReco/)

就業履歴の扱い

  • 打刻すると翌月以降に就業履歴が反映されます
  • 過去の履歴の遡及登録については、雇用保険加入記録などの書類が必要な場合があります
  • 一人親方・個人事業主の方は、事業者登録(資本金0円枠)をしてから技能者登録を行います

出典:CCUS公式サイト https://www.ccus.jp/

📊 参考情報:能力評価の普及状況

色付きカード(レベル2〜4)取得者数(令和7年12月31日現在)

レベル取得者数
レベル4(金カード)63,672人
レベル3(銀カード)38,825人
レベル2(青カード)42,043人
合計144,540人

能力評価制度の認知・利用が広がっており、今後さらに増加が見込まれます。

出典:国土交通省「建設技能者の能力評価制度について」https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/totikensangyo_const_fr2_000040.html


参考資料

  • 国土交通省「建設キャリアアップシステム等の活用による建設技能者の処遇改善に向けて」(令和4年度)※年収試算の根拠資料
  • 国土交通省「令和7年度公共工事設計労務単価」https://www.mlit.go.jp/tec/sekisan/sekkei.html
  • 国土交通省「建設技能者の能力評価制度について」https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/totikensangyo_const_fr2_000040.html
  • 国土交通省「CCUSの能力評価に応じた手当支給の取組例」https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/content/ccus_roumuhi_teate.pdf
  • 建設業振興基金 CCUS公式サイト「技能者登録と能力評価の同時申込(ワンストップ申請)」https://www.ccus.jp/p/onestop
  • 厚生労働省「建設事業主等に対する助成金(人材開発支援助成金 建設系コース)」https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kensetsu-kouwan/kensetsu-kaizen.html
  • 厚生労働省「人材開発支援助成金(人材育成支援コース)」https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/d01-1.html

\ 最新情報をチェック /

    類似投稿