建設業許可 業種追加の費用完全ガイド|更新と同時申請でお得に【2026年】

建設業許可の業種追加にはいくら費用がかかるのか——元請けから「今の許可業種にない工事は受けられない」と言われた、社員が資格を取ったので対応業種を増やしたい、建設業許可を既に持つ事業者ならこうした場面に一度は直面します。しかし、更新時期が近いなら同時に申請した方が得なのか、判断に迷う方は少なくありません。この記事では、業種追加の費用内訳、更新申請との同時申請のシミュレーション、専任技術者要件、必要書類までを行政書士がまとめて解説します。

建設業許可の業種追加費用完全ガイド アイキャッチ画像

📌 この記事のポイント

  • 業種追加の法定手数料は知事許可・大臣許可とも一律5万円
  • 更新と同時に業種追加すると手数料は加算方式(例:5万円+5万円=10万円)になる
  • 業種追加の最重要要件は「追加する業種の専任技術者」を確保できるかどうか
  • 決算変更届の提出漏れがあると業種追加の審査で止まることがある
  • 自分で申請も可能だが、書類不備のリスクを考えると行政書士への依頼も選択肢

業種追加とは?新規・更新との違いと費用の全体像

建設業許可の申請区分は、大きく分けて「新規」「更新」「許可換え新規」「般・特新規」「業種追加」の5種類があります。このうち業種追加とは、すでに一般建設業(または特定建設業)の許可を持っている事業者が、同じ区分内で別の業種を追加する手続きです。例えば「とび・土工工事業」の許可を持つ事業者が「電気工事業」を新たに追加する、といったケースが該当します。

新規許可は「許可を一から取得する」手続きであるのに対し、業種追加は「既存の許可に業種を足す」手続きである点が最大の違いです。そのため、経営業務管理責任者や財産的基礎など一部の要件はすでに満たしている前提で審査が進み、追加する業種に対応する専任技術者の確保が最大の焦点になります。

費用の全体像としては、法定手数料が5万円、行政書士報酬の目安が8万円前後、合計で13万円程度が目安です(詳細は次章)。この金額感を押さえたうえで、次章以降で内訳と同時申請のメリットを見ていきましょう。


業種追加の費用内訳(法定手数料・行政書士報酬・実費書類費)

業種追加の法定手数料は、知事許可・大臣許可を問わず一律5万円です。国土交通省「建設産業・不動産業:許可申請の手続き」で確認できます(出典:国土交通省、参照日:2026-07-20)。これは新規許可(知事許可9万円、大臣許可は登録免許税15万円)よりも安く設定されています。

一方、行政書士に依頼する場合の報酬は、知事許可の業種追加で8万円(税抜)が目安です。実費(申請手数料5万円)と合わせた合計は13万円程度になります。大臣許可での業種追加も法定手数料は同じく5万円で、報酬は13万円が目安のため合計18万円程度になります。

なお、10年の実務経験証明が必要な場合や、証明書類の収集が複数都道府県にまたがる場合は、報酬に3万〜5万円が加算されることがあります。専任技術者の要件を満たす証明方法によって費用が変動する点は、事前に確認しておきたいポイントです。

上記の行政書士報酬はあくまで目安です。実際の報酬額は案件の難易度や書類収集の範囲によって異なるため、正式な見積りはご相談時にご案内します。

知事許可の場合

申請パターン法定手数料行政書士報酬目安合計目安
業種追加5万円8万円13万円〜
参考:新規許可9万円15万円24万円〜
参考:更新5万円8万円13万円〜
参考:専任技術者の変更のみ0円3万5,000円3万5,000円〜

大臣許可の場合

申請パターン法定手数料行政書士報酬目安合計目安
業種追加5万円13万円18万円〜
参考:新規許可登録免許税15万円

(大臣許可の新規許可における行政書士報酬は案件により変動幅が大きいため、正式な見積りはご相談ください)

このように、業種追加は新規許可よりも費用を抑えられる手続きです。とはいえ、更新時期が近い事業者にとっては「今すぐ追加すべきか、更新と合わせるべきか」という判断も重要になります。次章で詳しく見ていきましょう。

知事許可と大臣許可の業種追加費用比較インフォグラフィック

更新と同時に業種追加する場合の費用と「許可の一本化」

業種追加は、更新申請と同時に行うことができます。この場合の法定手数料は加算方式となり、東京都の運用では更新5万円+業種追加5万円で合計10万円です(出典:東京都都市整備局「建設業許可申請・変更の手引き」、参照日:2026-07-20)。単独で更新した後に改めて業種追加を申請するのと比べて、書類の重複準備や審査対応の手間を一度にまとめられる点がメリットです。

許可の一本化とは

複数の業種を異なるタイミングで取得していると、許可の有効期限が業種ごとにずれてしまうことがあります。この場合、更新申請のタイミングで他の許可も同時に更新することで、許可日を1つに統一できます。これを「許可の一本化」と呼びます(出典:東京都都市整備局「建設業許可申請・変更の手引き」)。

一本化を行うと、その後の更新手続きを一度にまとめられるため、毎年バラバラに更新書類を準備する手間がなくなります。ただし、この手数料の加算方式や一本化の運用は都道府県によって細部が異なる場合があるため、申請先の都道府県の窓口または行政書士に確認することをおすすめします。

建設業許可の更新と業種追加の同時申請フロー図
許可申請の5区分(新規・更新・許可換え新規・般特新規・業種追加)の詳細
区分内容
新規建設業許可を初めて取得する場合
更新有効期間(5年)満了に伴い、同じ内容で許可を継続する場合
許可換え新規知事許可から大臣許可へ切り替えるなど、許可行政庁が変わる場合
般・特新規一般建設業から特定建設業へ(またはその逆へ)区分を変更する場合
業種追加既存の許可区分内で、対応できる業種を追加する場合

これらは組み合わせて同時申請することも可能です(例:業種追加+更新、般・特新規+業種追加+更新など)。


業種追加の要件(専任技術者を中心に)と必要書類チェックリスト

業種追加における最大のハードルは、追加したい業種に対応する専任技術者を営業所ごとに確保できるかどうかです。専任技術者になるには、次の3つのルートのいずれかを満たす必要があります。

  • 国家資格ルート:施工管理技士・建築士など、追加業種に対応する国家資格を保有している
  • 指定学科+実務経験ルート:関連学科を卒業し、一定年数の実務経験がある
  • 10年実務経験ルート:資格の有無にかかわらず、該当業種で10年以上の実務経験を積んでいる

実務経験での証明を選ぶ場合、契約書・注文書・請求書など当時の実績を示す書類を10年分集める必要があり、収集に手間がかかる点は事前に想定しておきましょう。専任技術者の詳しい要件は建設業許可 専任技術者の要件と証明書類【令和6年改正・2026年版】でも解説しています。

専任技術者になる3つのルート図解

必要書類チェックリスト

  • 専任技術者一覧表・専任技術者証明書(新規・追加分)
  • 専任技術者の資格証明書、または実務経験証明書
  • 追加業種の工事実績を示す契約書・注文書・請求書等
  • 直前3年の各事業年度における工事施工金額(様式第三号)
  • 決算変更届(毎事業年度終了後4か月以内に提出済みであること)

このうち特に見落としやすいのが決算変更届です。次章で詳しく触れます。


業種追加は自分でできる?行政書士に依頼すべきケース

業種追加は制度上、事業者自身で申請することも可能です。しかし、実務では次のようなつまずきが起こりやすく、行政書士への依頼を検討する事業者が少なくありません。

決算変更届の提出漏れは、業種追加審査が止まる典型的な原因です。決算変更届は毎年の提出が義務付けられていますが、日々の業務に追われて後回しにしているうちに、追加申請の段階で「過去の届出が揃っていない」と気づくケースがあります。追加申請前に、まず自社の決算変更届の提出状況を確認しておきましょう。

また、10年実務経験を証明する場合は、対象期間の契約書・請求書を漏れなく揃える必要があり、書類収集だけでもかなりの時間を要します。こうした実務負担を考えると、次のような状況では専門家への相談が現実的な選択肢になります。

  • 専任技術者の要件を実務経験10年で証明する必要がある
  • 更新と業種追加を同時に進めたいが、スケジュールの組み方が分からない
  • 過去の決算変更届の提出状況に不安がある

初回相談は無料で受け付けていますので、まずは自社の状況を確認してみることをおすすめします。


よくある質問(FAQ)

費用について

Q. 建設業許可の業種追加にかかる法定費用はいくらですか?
A. 知事許可・大臣許可とも一律5万円です(出典:国土交通省、参照日:2026-07-20)。行政書士報酬を含めた合計目安は、知事許可で13万円前後、大臣許可で18万円前後です。

Q. 一度に複数業種や般・特を同時に追加する場合の手数料はどうなりますか?
A. 業種数にかかわらず1回の申請で5万円ですが、一般・特定を同時に追加する場合はそれぞれ5万円ずつかかり、合計10万円になります。

手続きについて

Q. 業種追加すると許可の有効期限はどうなりますか?更新とずれませんか?
A. 追加した業種の有効期限は追加時点から新たに発生するため、既存の許可とタイミングがずれることがあります。更新申請のタイミングで他の許可も同時に更新する「許可の一本化」を行えば、期限を統一できます。

Q. 業種追加は自分で申請できますか?
A. 制度上は可能です。ただし専任技術者の実務経験証明や決算変更届の整合性確認など、書類作成の難易度が高いため、行政書士に依頼する事業者も多くいます。

Q. 業種追加の審査期間はどれくらいかかりますか?
A. 知事許可の場合、東京都の標準処理期間は25日です(出典:東京都都市整備局「建設業許可申請・変更の手引き」)。大臣許可の場合は概ね90日程度が目安です(補正に要する期間は含みません。出典:関東地方整備局「建設業許可申請・変更の手引き」、参照日:2026-07-20)。大臣許可は知事許可よりも審査期間が長くなるため、余裕を持ったスケジュールで進めることをおすすめします。


まとめ:業種追加を検討する際に確認すべき3つのポイント

建設業許可の業種追加は、新規許可よりも費用を抑えられる一方、専任技術者の確保と決算変更届の提出状況が審査のカギを握ります。

今日からできる3つの確認

  1. 追加したい業種の専任技術者を、資格または実務経験10年で確保できるか確認する
  2. 直近の決算変更届がすべて提出済みか確認する
  3. 更新時期が近い場合は、同時申請による許可の一本化を検討する

業種追加の手続きに不安がある方、更新との同時申請で費用を抑えたい方は、専門の行政書士にご相談ください。


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参考資料

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